元美容師が教える美容院と髪のこと

元美容師が美容院と美容師、髪の毛のことを紹介するブログです。

元美容師が教える髪の毛が傷む原因や対処法

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髪の毛って傷むと汚く見えたり気分が落ちてしまったりと大変ですよね。
髪の毛ってどうして傷むの?どうしたら良くなるの?などの疑問をひとつひとつ解決していきましょう!
対処対策としておすすめの流さないトリートメントもご紹介しておきます。
さて内容は 
①髪の構造
②傷む原因
③傷んだ時の対処法
④傷ませないためには?
⑤おすすめの流さないトリートメント
⑥まとめ

とすすんでいきます。

髪の構造

何はともあれ己を知っておかなければいけません。
毛髪は大きく分けると

  • キューティクル(毛表皮)
  • コルテックス(毛皮質)
  • メデュラ(毛髄質)

の3つで構成されます。

タンパク質80~85% メラニン色素3% 水分11~13% 脂質1~6%です。
キューティクル(毛表皮)は、1000分の1ミリとう薄い膜ですが、5~6枚のウロコ状の細胞はコルテックスをとりまいて毛髪の内部を保護しています。
防護壁の役目をしており、ダメージを防ぐにために、キューティクルを保護することも大切になってきます。
コルテックスは、薬剤の作用を受けやすくなっており、パーマや酸化染毛剤の発色は、この内部で作用しています。
メデュラ(毛髄質)は毛髪中心にある空気の層です。メデュラの働きはまだ十分に解明されていませんが、毛髪の保湿機能を高める働きはあると言われています。
キューティクルという防護壁が破られると中がボロボロになっていくわけですねぇ。

 

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髪の傷む原因

髪の傷む原因はパーマ、カラーや日々のケアまでさまざまあります。
傷みの大きい順に原因を見ていきましょう。

ハイブリーチ

髪をブリーチで金髪~白髪まで抜くと色が抜けるだけではなく髪の中の物質も抜けてしまいダメージもかなり大です。
ここまでするとヘアスタイルを変える余地が少なくなってパーマもカラーチェンジも危険な状態です。
安易な気分でやってしまうと後で後悔するかもしれませんので覚悟が必要です。

縮毛矯正(ホットパーマ)

パーマの中でも熱を加えるものはコールド式パーマよりは内部変化が大きく、ダメージも中~大でしょう。
初めてやるのならば100%が30%くらいのダメージで済みますが回数を重ねると熱で処理できる範囲が少なくなって言うこと聞かないという状態になります。
傷ませないように施術するのがもちろん良いのですが、頻度も傷む原因の要素にはいってきます。
計画的なヘアスタイルチェンジが大事ですね。

コールドパーマ・おしゃれ染め

ここは薬剤ややり方によって幅があるのでダメージは中としておきます。
頻度やカラー時の明るさによってかわっていき、頻度多く、パーマならきつめカラーは明るいほうが傷みが大きくなります。
キレイな髪で長くおつきあいしたいならば適度なスタイルチェンジを楽しみましょう。

黒染めのヘアカラーなどについてはこちら

biyouin.hatenablog.com

白髪染め(2浴式ヘアカラー)

ブリーチ剤で髪の色素を壊すことなく色素を入れるだけなので傷みは少ないですが全く傷まないというわけではありません。
アルカリ剤でキューティクルを開いて色素をいれるので後処理や残留アルカリに注意しないと傷みが進んでしまいますので注意。

紫外線や外環境

目には見えないですが紫外線によるダメージはかなり多く、積極的な防御が必要です。
特にあまり暑くない6月頃が一番強く紫外線ケアも怠りがちなので気をつけましょう。

静電気や職場環境

冬の静電気もかなり大きな刺激なので回数を重ねれば傷みの原因となります。
また職場で火を使うとか冷所に長時間いるとかの場合もそれに合った対処を心がけるようにしましょう。

日々のドライヤー・アイロン

これも程度によって差がありますが、やれば少なからずダメージはあります。
やりすぎればパーマカラーよりも傷む原因となってしまう場合もあります。

 ドライヤーの使い方についてはこちら

biyouin.hatenablog.com

シャンプー・ブラッシング

シャンプーも傷みの原因となります。
洗浄力が強ければ強いほど回数を重ねれば傷みは大きくなり、濡れているときのブラッシングも無理をすれば傷めてしまいます。

 シャンプーの解説についてはこちら

biyouin.hatenablog.com

傷んでしまった時の対処法

カットして傷みを切ってしまう・・・これば一番手っ取り早いですが伸ばしてる途中の方なのは1mmも切りたくないですよね。
では切らずに髪の傷みをどうにかしたい時はどうすればよいか。
傷みを根本から治すのは難しいので少なくとも現状維持をめざします。

  • パーマカラーを控える
  • シャンプーを洗浄力の弱いものにする
  • ドライヤーやアイロンの時間をなるべく少なくする
  • 濡れたまま寝ない
  • トリートメントをする

美容室でいくら良いトリートメントをしても他の時間のケアは自分でしなければいけません。
日々のケアのほうが大事ということですね。

髪を傷ませない方法

髪が傷むとなかのタンパク質が流出して見た目も手触りも悪くなってしまいます。
美容技術もすすんでタンパク質を注入して閉じ込める方法もありますが、少しましになっても元の状態に戻るわけではありません。
傷ませないのが最高のトリートメントなのです、覆水盆に返らずならぬ「タンパク質、髪に戻らず」です。
せっかく健康な状態で良い髪の毛が生えてますので、いじらないのが一番良い状態ですがそうはいってもおしゃれはしたいものですよね。
極力傷まないパーマカラーを選び、その状態を維持することが大事。
トリートメントも皮膜系(コーティング系)のほうが手触りもよくなり外からの刺激から守ってくれるので傷んで質感が落ちた時には救世主になってくれるでしょう。
皮膜系ははがれるときキューティクルも一緒にはがしてしまうなんて声もききますが、手触り悪い状態でいるよりはよほど良いと私は考えてます。
今あるほとんどの流さないトリートメントはシリコンですが、手っ取り早く手触りを回復させ髪を保護してくれる優秀なものです。
傷んだ時はシリコンは・・・などといわず積極的につかいましょう。
最近のシリコンは安全性も高くコストもお安くその代役になるものがないくらいなのです。
手触り悪くて悩む時間より気にせず過ごす時間が長いほうが髪をいじめなくて済み、改善の方向へ向かいますよ。
少しでも髪を気にかけてあげるだけで髪の扱いが丁寧になり結果傷む要素が減ることになります。
髪がからまったから「ブチッ」なんてやってはいけませんね。

ここでちょっとおすすめの流さないトリートメントをご紹介しましょう。
ミストタイプ、クリーム(乳状)タイプ、オイルタイプとありますがタイプ別に紹介いたします。

おすすめのミストタイプ流さないトリートメント

ナカノ カールエックス グラマラスカール

水、BG、加水分解ケラチン(羊毛)、(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解コムギタンパク、ポリクオタニウム-51、尿素、ラウリル硫酸Na、
ジメチコン、ラウレス-2、ラウレス-21、フェノキシエタノール、メチルパラベン、香料

こちらは正確にはセットローションですが、日々カールアイロンやストレートアイロンを使う方におすすめ。
トリートメント効果もあり、熱を加えると反応するヒートアクティブPPTが熱から守りつつカールを形成します。

おすすめのクリームタイプ流さないトリートメント

資生堂クリスタライジングアクアフィックス

水、エタノール、ジメチコン、PG、水添ポリイソブテン、ソルビトール、ポリシリコーン-13、PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル、キサンタンガム、アスコルビル、
グルコシド、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ヒアルロン酸Na、カルボマー、AMP、PEG-10ジメチコン、(アクリル酸/アクリル酸アルキル、
(C10-30))コポリマー、PPG-7/PEG-30フィトステロール、メチルパラベン、香料、赤227、青1

こちらは発売されてかなり経つ定番商品です。
どちらかというと重めなんですが、その重めがくせを押さえてくれるくせ毛対策にもってこいの商品なんです。
最近のオイル系に比べるとべたつきはややありますが、くせがおさまってくれればそのくらいは許容範囲でしょう。
しかもお安い。

おすすめのオイル系流さないトリートメント

ロレアル エルセーヴ リスインテンスオイルエッセンス

シクロペンタシロキサン・ジメチコノール・変性アルコール・アルガニアスピノサ核油・アマナズナ種子油・ヘキシルシンナマル・ブチルフェニルメチルプロパナール・リナロール・
オレアミドオクタデカンジオール・リモネン・サリチル酸ベンジル・ベンジルアルコール・シトロネロール・アミルケイヒアルデヒド・ゲラニオール・α‐イソメチルイオノン・
ヒドロキシシトロネラール・ヒドロキシイソヘキシル3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド・BHT・香料

正直オイル系トリートメントは質感と香り差はあれど内容成分上位2種の「シクロぺンタシロキサン」「ジメチコノール」はほぼどれもいっしょ。
あのケラスターゼもいっしょなので、香りが気に入ればこの商品がダントツに安いのでおすすめです。

その他シリコンを使っていない天然オイル物もあります。
椿油なんかよい例でしょうか。
こういった天然オイル系は重い仕上がりになることが多く使用量のさじ加減がむずかしいです。
無添加で防腐剤など入っていない場合はオイル自体の酸化での髪への影響や匂いが心配ですね。
ぴったり合えばよいと思いますが取扱いが難しい商品ともいえます。
自分にピッタリ合ったトリートメントを見つけてみましょう。

 その他、トリートメントの詳しいおすすめ記事はこちら

biyouin.hatenablog.com

髪の毛が傷む原因や対処法のまとめ

傷んでしまった時の原因や対処法をみてきましたが、やはり何よりも大事なのが髪の毛を傷ませないということ。
傷んでからあれこれ対処するよりも結果的にコストも安く済むはずです。
ちょっと意識すればだいぶ髪の毛への対処も変わるので今日から実践しましょう。
皆様が髪は長い良い友達になれるように応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。