元美容師が教える美容院と髪のこと

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元美容師が教える髪色のグラデーションのやり方と印象

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最近よく見かけるグラデーションカラーヘア。

毛先だけ明るくしたものや全体的にグラデーションをかけたものなどあります。
グラデーションカラーヘアってどんなものがあるのか?
グラデーションカラーヘアはどうやってやるのか?
そんな疑問を解決していきましょう。

グラデーションカラーヘアの種類

一言でグラデーションカラーヘアといっても色味の幅やぼかし方の幅によって多種にわかれます。
ベースの白黒のバランスだけで分けてみましょう。

上側 下側
75% 25%
50% 50%
25% 75%

ざっと分けるとこんな感じです。
コレの黒の部分が茶色になればグラデーションの範囲が狭くなりマイルドな印象になります。
グラデーションの幅というポイントもあります。
黒から白にかわる範囲が狭いか広いかです。
急激に色が変わったほうがより激しい印象になるでしょう。
緩やかに色が変化するほうがマイルドな印象になります。
この部分はやり方もかわってきますので、こだわる方は前もって注文したほうが良いですね。
このグラデーションがうまくいけばヘアカラーマニキュアやカラーバターなどをかけてあげればお好みのグラデーションカラーヘアができあがります。
しかし白に近づけば近づくほど髪の傷みは進みますので髪の状態と相談しながらやらなければいけませんね。

 

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グラデーションカラーヘアのやり方

グラデ―ションカラーヘア―はここ数年で流行りだしたスタイルなので明確な正解はございません。
私なりのやり方や考え方をご紹介いたしますので参考程度にご覧ください。
まず一番暗い部分と明るい部分を決めます。
同時に染めると塗り分け部分が揃わない恐れがありますので、まず最暗部を染めてしまったほうが成功確率はUPします。
また最暗部を元の色からさらに暗くするのか元の色を少し明るくするのかまたはそのままかによっても順番がちがっていきます。
明るくする部分に暗い薬剤がついてしまいますと抜けにくくなってしまいます。
最初の状態でも仕上がりによって塗り分ける順番がちがってくるということです。
次に最明部ですがご希望の明るさまで明るくすれば良いだけですので色選定さえ間違えなければよいでしょう。
面倒なのが暗部と明部の境目をどうぼかすかです。
これは人それぞれ抜け具合が違いますので、よく状態を見ながらやらないとムラになりやすいと思います。
ブリーチ剤を時間差で塗るのが一般的だとは思いますが境目がキレイにボケるとは限らないので暗部の髪にも工夫が必要です。
明るくなってほしくない部分にトリートメントなどの保護剤を塗って保険をかけておきましょう。
色のレベルを塗り分けるという方法もあります。
トリートメント保険と似てますがよりきれいなグラデーションを目指すなら薬剤と2剤の使い分けも大事でしょう。
ベースのグラデーションがキレイになっていると赤や青などの色をのせるのは簡単です。
ベースがグラデーションなら上からセロハンをかけたようにベースの明度がいかせます。
より薄くシャーべットカラーにしたい場合は上からかける薬剤を薄めればよいのです。
色味を上下で変えたいという場合は塗り分けしなければいけません。
マニキュアなどは同時にすると色が混ざりやすいので1色のせたら流して次の色という風にしたほうが成功しやすいでしょう。

 意外と活躍する場面が多い黒染めについての解説はこちら

biyouin.hatenablog.com

グラデーションヘアカラーでおすすめのヘアスタイル

髪の長さがあったほうがグラデーションがよくわかるとおもいますのでボブスタイル以上の長さがおすすめです。
ロングヘアで毛先だけグラデーションカラーをすると良いアクセントになって長さを変えずに印象を変えられるでしょう。
ロングヘアで長さを変えずに印象を変えるのは結構無理難題なので色を変えるというのはいい選択だといえます。
ストレートでも良し、巻いてもパーマスタイルでもワンポイントで使えますのでおすすめできます。
メンズやパンクビジュアルのような見た目がお好みならショートヘアでグラデーションカラーというのも良いでしょう。
ショートヘアならば飽きたら切ってしまえますのでまた次は違う色を選ぶということもできます。
理美容の競技大会では一般的にはやらなそうなまるで花のように髪の毛を染めてスタイリングしたりします。
そういう技術が好きな理美容師産は結構多いと思いますので、そういう方に出会えば喜んでやってもらえると思います。
まとめると長さを問わずアクセサリーのようにアクセントとして使えるヘアカラーといえるでしょうか。

グラデーションカラーヘアの注意点

毛先だけ明るくするグラデーションカラーヘア。
髪を明るくしたいけど全体が傷むのは嫌なので毛先だけやってしまおうという発想から出てきたものだと思います。
もしくは短くする前にちょっと遊んでしまおうという感じでしょうか。
あるいはきゃりーぱみゅぱみゅさんのように衣装や映像のイメージに合わせきれいなグラデーションにする場合もあるかもしれません。
毛先だけならワンポイントにもなるし傷んだら切ってしまえばいいのでお手軽に挑戦できることから徐々に流行したのだと思います。
しかし、どちらかというと奇抜な部類にはいるヘアカラーだと思いますので立場や周りからの印象に気をつけましょう。
毛先だけといってもやはり傷んでしまいますのでセットやケアをしてないとただの失敗ボサボサ髪に見えてしまいますのでご注意を。

ちょっと細かい話

黒髪のメラニンは大きく2タイプに分類されます。
黄色系や赤色メラニン=フェオメラニン 黒色や茶褐色のメラニン=ユーメラニン です。
ブリーチなどをしたときに最初にユーメラニンが壊されます。
ユーメラニンがなくなってフェオメラニンが見えてきます。
フェオメラニンが多いと赤っぽく色が抜けていき、少ないと黄色っぽくみえるわけです。
これらは色を抜いてみないとわかりづらいもので、抜けた髪の色に応じて希望色にするために調整していくのが技術です。
カラー剤単色でこれをカバーできるものではないので、色を合わせるといった手間や知識も美容室のカラー代金に含まれているのです。
美容室でのカラー代金は高いと思われる方も多いとは思いますがこういった点も考慮していただけるとありがたいと思います。

髪色グラデーションのやり方と印象のまとめ

最近注目されているカラーグラデーションの話をさせていただきました。
数年たてば定番になるか、「そういうのもあったね」になるかはわかりませんが、ひとつのヘアスタイル技術として面白いと思います。
次に流行るヘアカラーはなんでしょうね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。