元美容師が教える前髪のくせ毛とセットのやり方
前髪がどうもうまくきまらない、浮いてしまうなんていう方は多くいらっしゃるかと思います。
その大半の原因はクセか生え癖です。
どうして癖毛は生えるのか?
くせ毛や生え癖に悩んでる方は大変苦労されてるかと思います。
- くせ毛は生え癖は何故生えるか
- くせ毛や生え癖の人に合う前髪はどんなものがあるのか
- くせ毛や生え癖の人がセットするときのやり方やコツ
- くせ毛の天敵、汗の対処法
このような内容で元美容師の視点から色々書いていきたいと思います。
くせ毛や生え癖が生える原因
どうしてくせ毛が起こるのか?
1.遺伝によるもの
これはみんなが良く知っている事ですよね。
親の遺伝でくせ毛になってしまう確率は
70%近くあると言われています。
特に母親がくせ毛の場合は子供もくせ毛になりやすいです。
2.ケラチン(タンパク質)のバランス
次はケラチン(タンパク質)のバランスなのですが髪の毛はキューティクル・コルテックス・メデュラから出来ています。
キューティクル⇒髪の毛を守っている表面
コルテックス⇒髪の成分のほとんどを締めている場所
メデュラ⇒髪の毛の中心部
これら3つのバランスが均等でなくなってどちらかに偏ってしまうとくせ毛になってしまうのです。
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3.毛穴の詰まり
よくシャンプーや整髪剤が毛穴につまるとかいいますよね。
正常な毛根ならばそれが詰まった程度で伸びや形が変形することはないです。
粗悪なシャンプーなどで皮膚に異常が出来、それによって腫れや化膿して毛根が変形することはありますが、そこまでいったら皮膚科へ。
4.血行不良による栄養不足
これは髪の毛に必要な栄養がうまく届ける事が出来なくなって健康な髪を作る事ができずにくせ毛になることがあるのです。
大体は過度のダイエットや肥満で皮膚の伸びやたるみが原因です。
5.ホルモンバランス
よく小さいころサラサラヘアだったのに大きくなったらくせ毛になったなんて聞きますよね。
これは成長期によるホルモンバランスの変化で起こるもの。
大人になってから崩すことは稀のようです。
先天性のくせ毛と後天性のものがありますね。
毛根のカタチによる「くせ毛」は先天性のものが多く、生え癖は皮膚が伸びたり縮んだりすれば変わるものなので後天性といえます。
とくに生え癖は頭蓋骨の成長とともに変わっていきます。
頭蓋骨の成長は男性はかなり高年齢まで成長するといわれていて徐々に変化していきます。
女性の場合20歳あたりでストップするといわれていますが、ホルモンバランスで変化するようです。
一方皮膚の成長は男女とも20歳前後でストップするといわれ、この成長の差で生え癖の変化が起きるようですね。
くせ毛や生え癖がある人似合う前髪
くせ毛や生え癖の具合によっても変わっていきますのでくせ毛のタイプ別にご紹介いたします。
カール状くるくるタイプ
外国人に多いタイプでそのままでよい感じならば癖を生かすようにカットし流したりウェーブを出したりしましょう。
気にらないならばさらに強くパーマをかけるか縮毛矯正で真っ直ぐにしてしまうかです。
ちりちり捻転毛タイプ
毛根の変形によってできるもので、髪の断面が均一な円ではなく変形しているもの。
チリチリ縮毛なども全体にある場合と直毛の中に数%混ざっている場合があります。
直毛に見えるけどなんだかボリュームが出る、なんていうのはこのためです。
このタイプは生かすのは難しく、いかにセットするかによるでしょう。
パッカリ生え癖タイプ
髪の生えてる方向が違うためにおこるパッカリ分かれる前髪。
分け目が気に入っていれば自然な分け目を生かす前髪をつくれます。
気に入らない場合は大変でしょう、高度なセットテクニックやパーマが必要になります。
つむじ前髪おでこ全開タイプ
つむじが前髪にきてて前髪を下そうとしても下りないあがってしまう場合。
自然に逆らわず前髪を上げたスタイルで良い感じを研究しましょう。
自然に上がるものを無理して下すのは大変で、縮毛やパーマをかけたとしても数mm地毛がのびればあがってしまいます。
くせ毛や生え癖のある人の前髪セットのやり方
どのタイプでもいえますがまずニュートラルな真っ直ぐ状態にするのが難しいとおもいます。
濡れて乾燥するまでの時間が勝負です。
乾きすぎると形はつきませんのでご注意ください。
乾いた後でも少しでも汗をかいたり濡れてしまうとせっかくのセットが台無しになりますので整髪剤の力を借りましょう。
真っ直ぐ下す場合
まず根元をやっつけます。
分かれてしまう場合は逆方向に引っ張り真下に落ちるように調節。
押さえながら引っ張ると良いので指でつまんでしまうほうが強くテンションをかけられます。
ドライヤーは必ず根元だけに当たるようにしましょう、そうしないと毛先が乾きすぎ次の作業ができなくなってしまいます。
根元が完成したら毛細管現象で癖が戻ってしまわないように、板付きシングルピンなどで固定しておきます。
次に毛先をブローなりアイロンなりをかけて真っ直ぐにしていきます。
そして最後に冷やすことも忘れずに。
根元が完成すれば9割は成功するといえますので根元が大事になります。
横に流す場合
根元を先にニュートラルにするのは同じですが流す方向の間に割れ目がある場合逆方向へのブローも必要になります。
流す方向へブローする前にニュートラルな状態にしたほうが結果流しやすいのです。
完成したあとキープするスプレーを表面だけではなく裏にもかけてあげれば少々の汗にも耐えられます。
スプレーした後は触らずにしっかり乾かしましょう。
上にあげる場合
上にあげて流したりピンで留めたりするときも、生え癖やくせ毛は戻りがつよいので出来るだけニュートラルにブローするとよいです。
ピンで留める場合1本だと外れやすいので、クロスして留めたほうが見た目も強度もあがります。
ブローやスタイリングで髪に形がつくのは水分と温度です。
水素結合は濡れているときに切れ、乾くと結合するのでそれを利用しています。
しっかり濡らして水素結合を切り、しっかり乾かして再結合させるのが大切になります。
また温度が高くなるとキューティクルが開きカタチつけやすくなり温度が下がると閉じますので最後に冷やすということも大事です。
前髪の生え方やくせがある人の考え方
前髪にクセや生え癖があって悩んでおられる方は良く見かけます。
パーマやブローで一時的になおリますが生えてくる地毛はまた元の通りです。
長くおつきあいすることになりますので悩んでる時間は少なくしたいもの。
長年付き合ってベストなスタイリング方法を見つけた人もいらっしゃると思います。
美容師さんが苦労しているとき、「いつもこうやってるんですよ」なんて聞くとさすが毎日セットしてるだけあると思います。
プロでもベストな方法を見つけるのが難しいのは個人差が大きいからといえます。
ひとそれぞれ十人十色のクセや生え癖がありその人に応じたスタイリング方法を編み出さなければいけません。
何事もトライアンドエラーです。
悩んでいるなら発想を転換し、新たなスタイルを探してみましょう。
色々な前髪スタイル案を持っていればもし一つ飽きたとしても次から次へとローテーションしていけばよいのです。
ローテ―ションしている間に新しいアイデアがみつかるかもしれません。
くせ毛前髪の天敵汗の対処法
外気の温度が上がる時に発汗する「温熱性発汗」と、精神的な緊張がベースとなる「精神性発汗」にわけられます。
人間の体にはエクリン腺という汗腺がほぼ全身に分布しているのですが、それが満遍なく散らばっているのではなく「密度」が濃いところと薄いところがあるのです。
そしてこの精神性発汗はこのエクリン腺の密度の濃いところを中心に行う傾向があり、実は「額」は体のなかでも最もエクリン腺が密集している場所なのです。
エクリン腺から出る汗は99%水なのでさらっとしています、そのため髪に浸透しやすくたらっと流れたりしてしまうわけです。
多汗症ほど異常な場合は医師のへ相談されたほうがよいとおもいますが、少しでもとめたい場合の方法をご紹介いたします。
京都の舞妓さんなどあれだけの化粧をして踊り汗をかくはずですがお化粧はくずれません。
あれは訓練もありますが半側発汗でコントロールしてるといわれています。
汗は圧迫する側の汗が減り、反対側の汗が増えるという性質があります。
女性の場合はブラジャーを少しきつめにする、浴衣の紐などで胸の乳輪の上あたりを強く圧迫するという方法でコントロールしているのですね。
緊張ででる汗は緊張の元を改善しないといけません。
「汗かいたらどうしよう?」と思うことがかえってストレスになり発汗をすすめてしまいます。
汗ぐらいみんなかくので平気、ぐらいに思えることが大切です。
前髪のくせ毛や生え癖についてのまとめ
前髪がくせ毛でウネウネしてしまったりパックリ割れてしまう事は本当に投げ出してしまいたいくらいの悩みになったりします。
そのくらい少しの微妙な差で気に入らなかったりとする前髪。
昔は湿度を測る百葉箱で実際に湿度を測るために髪の毛が使われていたほど湿度には敏感なのです。
せっかくセットして決まったと思っても汗や湿気で元に戻ってしまうのは悲しいですね。
しっかりと湿度対策が必要ですが、逆に前髪がうねってきたら「今日は湿度が高いな!」なんて目安にもなります。
なにごとも発想の転換が大事です、情報を得てそれをどう処理するかが大事なのです。
今、情報だけは簡単にスマホやpcで手に入る時代です。
情報の良し悪しを読み取ってどう使うかが大切。
マイナス面を言うのは簡単ですがプラスにするかしないかは考え方次第です。
上手に情報を使い何倍も得してしまいましょう。
この記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。